8月1日にまた金沢へ行く用事があったので、ついでにバスを乗り継いで能登の砂浜を長距離にわたってハンミョウを探してみました(阿部公房の砂の女を思い出しながら)。おかげで思いっきり日焼けしました。イカリモンハンミョウはいっぱいいましたが、生息している海岸は限られているようです。砂がきめ細かく水に濡れて堅くなるような砂浜がよいと聞いていたので、最初に羽咋の千里浜渚ドライブウエイに行ってみましたが、イカリモンハンミョウが絶滅した理由がわかりました。このハンミョウが住めるような砂の硬くなる条件の海岸は、千里浜のように一般道以上に快適に車が走ることができます。従って、こういうところには渚に沿って車が走っているのです。渚に沿って車を走らせることがひどい環境破壊になることを初めて知りました。また、私が行った時には、もうほとんど1台も車が入れないほどに車と人で海岸が埋まっていました。これでは、イカリモンハンミョウどころかカニも貝も住めないでしょう。イカリモンハンミョウがいる海岸は、車が乗り入れずカニが走り回っているようなところでした。しかし、そういう海岸は現在では非常に少ないのだろうと思います。撮影場所は秘密にしておこうと思いますが、近々暇ができたら写真をwebに掲載したいと思います。このハンミョウは本当に渚の波をかぶるようなところを走り回っています。大きい波がくると飛んで逃げています。ハマトビムシなどを狙っているようですが、あまり獲物がいないようなので、波の退いた後に少し砂に凹凸があるとほじくり出しに走っていきます。また、雄と雌がぶつかるとすぐに交尾に入るようです。ハンミョウの類は、オサムシに次いで撮影し難いものですが、交尾中はあまり動かないので撮影が容易です。イカリモンハンミョウだけでなく、大量のカニや貝類がずっとこの浜で生息できることを願いながら東京へと戻りました。