嵯峨井氏の2002年ギフ報告(2)

百万石蝶談会の嵯峨井様よりの近況報告続きです。

白山裏側の岐阜・白川村での、出来事。昨年富山で「良い思い」をさせてもらっ たのに気をよくして厚かましくも今年再度連休初めに再挑戦、結果は昨年より良 い成績でしたが、いけないことが明確になりました。東海北陸道と国道156号 線バイパス工事によるギフチョウ産地が壊滅的な打撃をうけようとしている・・ ・・・ということです。平村から美濃白鳥にかけての国道沿いに電力会社の高圧線が国道と並行して走っている箇所が多いのは皆さん周知の事ですが、つまりこ の辺りのギフポイントは全てと言って良い程、この界隈に存在しています。 その高圧線下部のいたる所に赤や青のペンキのついた杭が打ち込まれ、しかも植 栽して数年の杉林が一面に伐採という憂き目、何かの工事だなと予想はしていた のですが、上述の状況らしいです。これらは現地で、地元荘川村のムシヤに聞い たお話です。一部既に工事が始まっており「完全に絶滅した」地もあるやに聞き ました。サガイは連休前半にアタックしたのですが、連休後半にアタックした人 の話によれば、白川村の有名産地各地に一斉に「ギフチョウ採集禁止」の看板が 掲示された・・・・と聞きました。何でも「馬狩」ではパトロール員の通報によ って(?)かわかりませんが警察のバトカーも出動したやに、聞いております。 この件も、蝶研出版HPの「ギフチョウ掲示板」に書込みがありました。現地の ムシヤさんもある程度の保護には賛成するが、(注:実態は無尽蔵に発生してい る)ここまでの規制は少し度が過ぎると憤慨している人もいました。

別途、この件に関し、6/1付北國新聞にも「岐阜白川村の条例で白川村一帯が山野 草採集は入山料10,000円の徴収、そして村内全体はギフチョウ採集禁止で最悪の場 合は50万円以下の罰金」・・・・云々とあり、偉い事になったものだな・・・と 呆れています。

石川でもそうなのですが、どこでも好き勝手に駐車するは、平気で畑に入る、煙 草の吸殻は撒き散らし、場合によってはついでにワサビ等採集していくは、河内 村での出来事:シイタケを全部採っているのを見た事がある・・・・採集者のマ ナーの悪さは確かに言語同断、現地の地主にとっては「やんごとなき」事態です から理解も出来ます。しかし、そうは言いながら「白川村の現状」は国・県の執 ろうといている実態と白川村が行った事が「チグハグ」なのが大変気になるとこ ろです。一方で打撃的な自然破壊をしておきながら、片や「禁止」、今迄過去に トラブった案件全てがこれと同様の事象でありました。結果は、お役人様が勝組 みで、ムシヤは負組、『ムシを採る奴が悪いんだ!』で、一件落着。

何か本当に正当な反対運動をやらないと、これでは日本中が全国土「採集禁止」 になってしまうと危惧するのは私だけでしょうか。