金沢のギフチョウについて =謎謎謎=

蝶談会の嵯峨井様よりのお便り。

昭和20年代、30年代のギフチョウは何故か小型のものが多いようです。百万石蝶談会例会で、一時この事に関し議論が沸きました。嵯峨井が実見した古い標本はまさしく小型でした。

今年の金沢ギフは何故か、ここ数年ものに比べ幾分小型です。昭和20年代、30年代のものに比較するとどうでしょうか?ところが石川チョウ屋はあまり金沢周辺のギフチョウを採集しないのです。金沢産のギフはもう食傷気味でゲップが出るものですから皆さんどなたもあまり採集しないのです。では、このギフシーズンは皆さん如何しているのかという事になりますが、石川以外の遠方地のラベルを求めて県外に乗り付ける訳です。話を元に戻しますが、小生会員のK氏の採集要請もあって金沢産ギフチョウをタップリ採集しました。その採集品の統計手法的な見地から本年モノは小型、あるいは以下の「黒化傾向について」も言える訳です。

金沢産のものは従来「黄色い」と言われていますが、今年は意外と「黒い」のであります。特に医王山(標高500m)のものが黒いです。黒く感ずるのはつまり「前後翅の黒色の帯が太い」のです。そして、前翅のY文字型に現れる黒紋が今年は丸くなるものが多く、中国地方・広島あたりのものに酷似しています。つまり、金沢産でも飼育すると「Y文字型黒紋が丸くなる」、これに近いものが採れているのであります。何故なのでしょうか?