今年は、本業がとんでもなく忙しかったので、殆ど家に帰ることも無く、撮影にも出かけませんでした。しかし、金沢では、撮影に出かけなくても、昆虫は向こうからやってきます。いろいろ変わった昆虫が、家の中や研究室に飛び込んできますし、通勤途中の犀川周辺は、春夏には、非常に多くの水生昆虫や甲虫、タテハ類、初夏にはゲンジボタル、秋には、バッタ、コオロギなどが見られます。犀川は、金沢の中心部を流れていますが、水量が豊かなためか清流に住む昆虫が多く見られます。犀川の河原は、半自然の状態となっており、草原と湿地、藪や大木と水路が複雑に混在していて、橋の上から見ると大変美しい景観となっていますが、年々自然の状態は失われていきます。今年は、上流部の森が伐採され、公園になってしまいました。多くの小鳥が住みにくくなったのではないかと思います。水辺の湿地や藪は残されているので、雉、鴨類、サギやカワセミなどは健在です。また、雪が降るとまさに水墨画の世界となり、身震いするほどの美しさですが、まだ撮影には成功していません。