
ウスバシロチョウ
[アゲハチョウ科]
4月下旬から5月中旬にかけて、晴天の爽やかな日に半透明の羽を持つウスバシロチョウがフワフワと浮くように飛ぶのが見られます。金沢では珍しい蝶ではありませんが、どこにでもいるというわけではなく、決まった草原や谷間の草地で群れを見かけます。私は幼虫を見たことがありませんが、ムラサキケマンなどの、どこにでも生えているようなケシ科の雑草を食べるそうです。
属名のパルナシウスは、ギリシャ神話の神々が住む山の名前だそうですが、どちらかというと大陸的なのどかな雰囲気のある蝶です。百万石蝶談会の嵯峨井氏によると金沢の(北陸の)ウスバシロチョウは、色が黒っぽく美しくないと言われているそうです。確かに写真写りが良くないのですが、実物を見ると羽の透明感が強く、大変美しいと思います。

卯辰山から山王町へ降りる道をつけるために谷沿いの斜面が削られたため、ウスバシロチョウを見るのに絶好の草原が出来ている。昼過ぎに行ってみたら、案の定沢山のウスバシロチョウが舞っていた。
撮影場所:金沢市卯辰山
撮影月日:1998.5.5
撮影者 :北川章夫

雌であると思われるが、羽の形が異常に尖っている。羽の形状は、1匹ずつ異なっており、同種とは思えないほどの個体差がある。
撮影場所:金沢市卯辰山
撮影月日:1998.5.5
撮影者 :北川章夫

渓谷の広場になったところに日当たりの良い草原があり、数羽のウスバシロチョウが飛んでいた。この蝶は、止まるときに羽をだらしなく開いていることが多いが、太陽の光を受けるようにわざとそうしているようにも見える。
撮影場所:石川県河内村板尾
撮影月日:1998.5.4
撮影者 :北川章夫

翅頂が丸くて羽幅の細い標準的なタイプ。
撮影場所:金沢市卯辰山
撮影月日:1998.5.5
撮影者 :北川章夫

撮影場所:金沢市卯辰山
撮影月日:1998.5.5
撮影者 :北川章夫

羽が丸いタイプ。羽が透き通るのを写そうと、逆光でねらってみたが、コントラストが強すぎた。雄は腹部に長い毛が生えている。雄雌ともに黄色の襟巻きがありおしゃれ。
撮影場所:金沢市卯辰山
撮影月日:1998.5.5
撮影者 :北川章夫

花の蜜を吸っている雌は、(気に入った?)雄がくると、写真のように羽を寝かせて交尾をする。ギフチョウと同様、交尾後は受胎のうがつけられるので一度しか交尾しない。
撮影場所:金沢市卯辰山
撮影月日:1998.5.5
撮影者 :北川章夫

割と羽の尖った雄。雄のほうが良く飛び回るようだ。雌は、一箇所の花で長時間吸蜜していることが多い。
撮影場所:金沢市卯辰山
撮影月日:1998.5.4
撮影者 :北川章夫

撮影場所:金沢市卯辰山
撮影月日:1998.5.5
撮影者 :北川章夫

撮影場所:金沢市卯辰山
撮影月日:1998.5.5
撮影者 :北川章夫